臨床

医者オススメの便秘薬【薬局で買える!】

医者オススメの便秘薬【薬局で買える!】
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こんにちは、山のクマです。

医者になってわかったのですが、便秘で悩んでいるヒトって多いんですね。

便秘の診察はまず病気が隠れていないか調べて、

その後生活指導を行います。

こちらの便秘に対する生活改善は、こちらのサイトに詳しく載っています。

生活改善で治らない場合便秘治療薬を処方するのですが、

コレ、薬局で我々が処方するのと同じモノが買えるんですね!

便秘治療薬のニーズは高く、こちらのサイトでも上位にランキングされています。商品名が隠されてますけどね。

今回は市販の便秘薬について医者目線で解説します

便秘治療の基本は2つだけ!

便秘の原因、治療は多岐にわたり、こちらのサイトにわかりやすく書いています。

でも診察室ではシンプルに、次の2つを考えます

1)便を軟らかくする
2)腸を動かす

便を軟らかくするには、線維素や水分を多く摂るよう指導しますし、

腸を動かすには、運動やお腹を温めるよう指導します。

薬も同じで、

便を軟らかくする薬と腸を動かす薬があります

古くからあるものなので、薬局でも病院と同じモノが買えるのです!

便を軟らかくするクスリ

酸化マグネシウム




酸化マグネシウムE便秘薬
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今回調べていて、びっくりしました。

この市販品、医療用錠剤と同じ容量なんですよ!

酸化マグネシウム、便秘薬の基本です

医療現場ではなぜか「カマ」と呼ばれているんですね(笑)。

サンカ・マグネシウム。

由来は知りませんが、研修医の頃から使われているので、相当古いでしょう。

カマは便に水分を多く含ませます

その結果便が軟らかくなり、出しやすくなるわけです。

問題点

血液中のマグネシウム濃度が高くなる場合があります

特に腎臓の悪い人、高齢者は要注意です。

クリニックでは定期的に血液検査をして、確認します。

市販品も副作用が出る可能性あります

繰り返し使うようなら、必ず受診してください。

マルツエキス




和光堂 マルツエキス・ステイツク 9g×12
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麦芽糖です。これも便を軟らかくします。

このクスリ、子供の便秘に使えます

まあ水飴の主成分ですから、食品な訳ですよ。

問題点

小麦アレルギーのヒトは控えた方が良いです

あと、味のクセが気になる時があります。

「子供さんが飲まない」と言われたことがあります。

なかなか難しいですね。

腸を動かすクスリ




センナ末
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刺激性便秘薬とも言われ、良くクリニックで使います。

センナは植物由来の成分で、大腸を刺激して動かし、便を出しやすくします

昔から使われていて、いまだに現役なのがすごい。

検診でバリウムを飲んだ後に渡される下剤も、これと似た成分です。

もう一つ植物由来の便秘薬に、大黄(だいおう)があります。




タケダ漢方便秘薬
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大黄は他の漢方薬にも入っています。

少し変わったところでは、次の漢方薬もあります。




「クラシエ」麻子仁丸(ましにんがん)料エキス錠
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大黄のみならず、麻子仁(ましにん)、杏仁(きょうにん)などの生薬を含んでおり、潤滑油のような作用も合わさって便秘に効きます。

やや苦いのが難点ですが、ツルッと出る感じがするようで、高齢者に喜ばれます。

問題点

1)腹痛

腸を動かすため、特に便が硬い状態で飲んじゃうと、結構大変です。

ひどくなると脂汗を流しながら、トイレにこもってしまいます。

当院でも腹痛をなるべく防ぐため、カマと併用するようにしています

2)耐性=効かなくなる・依存=使わないと出ない

「クセになる」などとも表現されます。

刺激性便秘薬を繰り返し使うと、だんだん効果が薄れてきます

そのため量が増えてきて、薬なしでは出なくなっちゃうんですね。

大腸が自分で便を出す能力が無くなってしまう。

意識しておかなければいけないポイントです。

3)大腸メラノーシス

大腸に色が付いて、黒くなってしまう状態です

こちらのサイトに画像付きで載っています。

長期間刺激性便秘薬を使うと起こります。

コレ、意外と知られていないんですよねー。

大腸内視鏡をやると、一発でわかります。

軽い便秘には

ビオフェルミン、ラックビー、ミヤBMなどの整腸剤は、クリニックでも良く処方します。

下痢に使うことが多いのですが、腸を整える効果があるため、便秘に使用する場合もあります。

先ほどのマルツエキスと同様、子供にも使える点がメリットです。

山のクマおすすめ↓にリンクを張っておきますね。

問題点

副作用はほとんどないのですが、効き目は弱い。

便を軟らかくするわけでも、腸を動かすわけでもありませんから。

長く使って効果を待つ、という気持ちで使うと良いでしょうねー。

続くときには必ず受診を

便秘薬は、たまに使う分には市販薬でOKです。

しかし続くときには、是非受診して欲しいのです

病院・クリニックで処方できる便秘薬には、市販されていないモノがあります。

薬局で買えない便秘治療薬

リナクロチド(リンゼス)

小腸で多く水分を出すことで、便を軟らかくします。

また腸の神経にも作用して、痛みを改善します。

便が硬いタイプの過敏性腸症候群に適応があります。

ルビプロストン(アミディーザ)

こちらも小腸で多く水分を出すことで、便を軟らかくします。

妊婦さんには使えません。

エロビキシバット(グーフィス)

下痢を起こす胆汁酸を、大腸内で多くします。

胆汁酸の持つ、軟便効果、潤滑作用と大腸を動かす効果を利用するわけです。

モビコール

酸化マグネシウムとは異なる作用で、便に水分を含ませます。

大腸内視鏡で使われる腸洗浄液(ニフレックなど)と同じ成分です。

少量使うことで毎日飲めるようにしてあります。

欧米では最も使われている便秘薬です。

便秘に隠れた病気

便秘を起こす病気の代表は、なんと言っても大腸がん

大きくなると大腸の中を狭くするので、便秘が見られます。

「なんか最近便秘なんだよね」

と市販の便秘薬だけを使っていると、

ある日突然激烈な腹痛に見舞われ、

腸閉塞。

こうなると大変です。

最悪の場合大腸が破れて、腹膜炎!

想像してください、お腹の中にウンコが漏れ出た状態です。

命の危険があるため、緊急手術です。

大腸がんは高齢者に多いのですが、若くてもみられます。

特に太っていたり、身内に大腸がんがいるヒトは要注意です。

まとめ

便秘はよく見られる病気のため、手軽な市販薬に手を伸ばしてしまいます。

最近は医者が処方するのとほぼ同じモノが買えるため、便利です。

でも効果がしっかりしている分、使い方に注意が必要です

病院やクリニックが休みの時などは市販薬を「とりあえず」利用し、

時間を取って診察を受ける。

コレが良いと思います。

☆★☆ 山のクマおすすめ ☆★☆

記事の中で紹介した整腸剤です。

便秘だけではなく下痢にも適応あります。




新ビオフェルミンS錠
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