「日本は財政破綻する!国債はデフォルトする!」
今までさんざん書いてきましたが、ここに来て考えが変わりました。
日本国債はデフォルトしないと思います。
でも、大変なことになるでしょう。
なぜ考えが変わったか?
今回はその理由と供に、対策を考えます。
100年に1度の嵐が来ると思います。未曾有の出来事に対応するには、ベテランのコトバに耳を傾ける必要があります。
賢人3人の意見をまとめました。
デフォルトの可能性は低い
しかも会計は赤字。高齢化が進むこれから、国債発行額は毎年増えて行きます。
国債=借金ですから、将来返せなくなるかもしれません。そんなモノ、普通なら買いません。
しかし今、日銀が大量に国債を買っています。
日銀は強いです、だって円をドンドン刷って、購入に充てられますから。
この状態が続けば、「借金を返さない」という意味での「デフォルト」は起きないでしょう。
めでたい?とんでもない!結果として円安とインフレが進んでいるのです!
給料が増えない今、我々の生活は苦しくなる一方。
どうしましょう?
日本は20年以上デフレだったため、現実にインフレ対策をした投資家は、ほぼ引退しています。
でもここに、インフレを知る3人のベテランがいます。
澤上さんの戦略
インフレ不可避の世界
さわかみファンドのトップ、澤上篤人さんの対策は、長期投資に徹すること。
マーケットが暴落したら、バーゲンセールになります。
確かに有効ですが、それまで円の価値が下がっている可能性があります。
今は持っている円の価値を守るための対策が必要。
バーゲンセールで良い資産を買うために、今は資産を守ることが大切と思います。
藤巻さんの戦略
日本・破綻寸前 自分のお金はこうして守れ!
日本財政破綻論者の藤巻健史さん。彼も最近の著書で「デフォルトはない」と述べています。
その代わりハイパーインフレになると、警告しています。
ドル資産を買え!
確かにドルは基軸通貨です。
しかしウクライナ戦争以後、ドルの基軸通貨の地位は危ない!
ロシアがSWIFTから閉め出された結果、ドルやユーロを使わずに自国通貨ルーブルでの天然ガス支払いを求めています。
貿易で使うから、基軸通貨です。国債取引にドルが使われなくなったら、その地位を滑り降ちることになります。
ロシアへの西側の経済制裁は続くと予想されるため、今後ドルの必要量は確実に減少していきます。
ドル以外の資産に目を向ける必要あると思います。
金も良いかもしれない
インフレ対策でゴールドは王道です。本の中でもふれています。
ただ彼は、自分で認めたとおり、金のことをあまり知りません。
そのため「ドルを買え!」というアドバイスが出てくるのでしょう。
金を通してみるとドル、ユーロ、円は全て下落しており、どの通過も今後価値が低下すると思います。
仮想通貨を買え!
「藤巻さん、やるな!」と思いました。
既に古希を過ぎているのに、最先端の金融商品にもキチンと目を向けています。
ある意味正解です。
キプロス・ショックなど、クニが経済危機になると、国民は資産を守ろうとビットコインなどを大量に買うため、急騰します。
仮想通貨は一時期より値下がりしており、資産の一部で買っておくことは良いかもしれないと思います。
ただ、これからデジタル法定通貨が登場するため、各国が仮想通貨を今後とも容認するかどうかは不透明。
あくまで宝くじの感覚で、少し買っておくのが良いかと思っています。
吉田さんの戦略
アフターコロナ 次世代の投資戦略
吉田繁治さんは前出の2人より露出が少ないのですが、非常に鋭い分析をしています。
主な媒体はメールマガジン。ココで以下のような対策を提案しています。
スイスフランを買え!
彼は、ドル、円、ユーロは通貨発行額が多すぎるため、下落する可能性が高いと見ています。
ちなみに通貨の下落とは、金、原油、農業製品などの「商品」に対する下落、つまり「インフレ」です。
一方国家財政の良いスイスの通貨は、大丈夫だろうと考えています。
ドイツも良いのですが、なにぶんユーロ圏の他の国が・・・。
という事で、結局残るのはスイスフラン。
金を買え!
ゴールドは実物資産と商品という2つの側面を持ちます。
原油や農業商品と異なり、保存しておけるのが強み。
同じ実物資産の不動産と異なり、売り買いは速やかに出来ます。そのため、今の状況では最適です。
税金に注意
吉田さんのアドバイスは、膨大なデータを元に論理的に導き出された結果であり、腑に落ちます。
ただ医者にとって、気になるのは税金。個人で保有しているときには要注意。
スイスフランは、FXの場合は20%の税率ですが、外貨預金では為替差益分は雑所得として総合課税になります。
ゴールドはETFでは20%ですが、現物は譲渡所得です。ただ、現物を5年以上保有していると、税金が安くなります。
医者は高収入のため、税率が高い。そのため外貨預金や金現物短期売買は、税金面で不利になります。
これらは引退するまで保有しておくか、給与所得が急減したときに利益確定するのが吉でしょう。
金ETFの注意点
税金面では金ETFは有利です。
でもETFはカウンターパーティーリスクがあります。SPDRゴールドシェアの投資リスク説明書はこちら。
例えば解約が相次ぐと、価格が金現物より極端に安くなってしまうリスクがあります。
また、最悪、発行元の都合で強制的に償還させられる可能性も考えられます。
このようなリスクと低い課税率を天秤にかけ、投資する必要があります。
まとめ
先日、不動産投資、株式投資、ビジネスを手広くやっている超富裕層のドクターに「日本の先行きどうなると思います?」と質問しましたが、
「いや、なんとかなると思う」と答えていました。
ただし日本の先行きも案じていて、既にその対策もしています。
その上で「なんとかなる」という感覚を持っていることに、感銘を受けました。
彼は今まで、暴落時のバーゲンセールで、資産を増やしてきました。
今回も狙っているのでしょう。是非見習いたい!
バーゲンセールに備えて、今は自分の資産価値を守ることに徹しようと思います。
※2022年8月からはブログ更新の間隔を延長します。