こんにちは、山のクマです。
6月16日のFOMC(米国連邦公開市場委員会)決定会合で、利上げ開始時期が前倒しされる可能性が示されました。
FOMC、23年末までに2回の利上げを予想-テーパリング議論へ
米国をはじめ、世界の消費者物価指数が上昇しているからですね。
黙っているとインフレが進み、市民の生活が困窮するため、早めに金利を上げてインフレを押さえ込もうとしています。
発表直後に、ゴールドが下落しました。
本来インフレが意識されるとゴールドは上昇するのに、なぜ下落したのでしょう?
今回はこの点について考察します。
ゴールドは金利を生まない
金のプロ、豊島さんのブログでも話題にしていました。
・金は金利を生まないため、利上げが意識されると下がる
・金はドルの反対通貨であるため、ドルの上昇により下がる
この2つの要因との事です。
ドルは円との関係だけではなく、世界通貨との関連、つまりドルインデックスを見る必要があります。
レバレッジの逆回転か?
別の要因も考えてみます。
現代はレバレッジの時代です。
少ない資本で、借り入れを行うことで莫大な利益を稼ぐ。
下手を打つと、アーケゴスのように破綻します。
利上げは借入金利の上昇となり、経費が増えます。
そのため手持ちの資産を売却し、借入額を減らす方向に向かいます。
これがレバレッジの逆回転です。
また株価暴落時にも現金(ドル)が必要となり、資産が売られます。
これらの時に売りやすいのが、ゴールドや金ETFです。
実際リーマン・ショック、コロナ・ショックの直後も、金価格は暴落しました。
ゴールドは買い手が世界中にいて、換金性は抜群です。
そのため今回のFOMCの決定でも、金が売られたのでしょう。
これからどうする?
短期的には売りでしょう。
個人投資家にとって金の売りは難しかったのですが、最近CFD(差金決済取引)が出来るようになり、チャンスが広がりました。
自分も少しずつ始めていて、6月4日に1870.71ドルで売り、6月17日に1821.32で決済しました。プラス5,468円です。
証拠金30万円でやっていますから、年率はプラス51%とすごい数字にはなってしまいますが・・・。
今回の利益はわずかですが、これから経験を積んで規模を広げようと考えています。
なお、使っている証券会社は楽天証券です。
こちらのCFDは各種株式指数の他、コモディティーとして金、銀、原油とメジャーなものがそろっています(2021年6月18日時点で原油はまだ取引できません)。
ロットも小さく、個人投資家には便利です。
一方、長期的には底値で買うチャンスです。
ドル上昇は円下落でもあるため、なかなかゴールドの円建て価格は下がらないですが、じっと待ってみると良いでしょう。
まとめ
ここ最近、ボラティリティ(資産価格変動)が高くなっています。
不安定になっているとも解釈できますが、投資をするには良い状況です。
今回はゴールドを取り上げましたが、株価も動いてくるでしょう。
具体的にどのように動くのかは、現在の所まだわかりません。
自分の思い込みではなく、マーケットの声に耳をじっと傾け、動くときには思い切ってやる事が大切でしょう。
追記
米国レポ金利(翌日物の銀行間貸出金利)が6月14日の0.01%から19日は0,06%へと6倍になっています。
また米国1年国債の金利が6月14日の0.05%から19日は0.09%と2倍弱になっています。
機関投資家のドル好選が強まっています。もしかしてドル不足?レバレッジの逆回転が始まっている印象です。
6月21日からの週のマーケットは要注意と思います。