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現物資産の金と不動産|カローラ指数を用いた比較

現物資産としての金と不動産の比較
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こんにちは。山のクマです。

少し前から、金が投資対象として人気です。株や債券などと比べて金利が付かないのですが、値上がりしていて、魅力が増しています。

金(ゴールド)は不動産とともに「現物資産」と呼ばれています。両者は全く異なる性格をもっていますが、比較しているサイトは、ほとんどありません。

今回のブログでは、「金」と「不動産」の比較をしてみます。全く違う部分と、似通った性格があることを、私自身発見しました。

金融資産と現物資産

現物資産とは土地・建物・貴金属など形があり、それ自体に価値があるものを指します。

現物資産に対して、現金や株式、債券などを金融資産と言います。

金融資産

金融資産はそれ自体に価値があるわけではなく、様々な要因で価値が決まってきます。最悪の場合、価値ゼロとなります。

例えば株は、倒産すれば無価値となります。

現金も、様々な要因で価値がゼロになります。古くは第一次世界大戦直後のドイツのマルク、最近ではジンバブエのジンバブエドルが、ハイパーインフレのため、無価値となっています。

現物資産

現物資産は、そのものに利用価値があるため、過疎地や一部の山奥の不動産などは別にして、無価値になりません。

金は資産としての価値の他、工業用、宝飾用としての価値があります。ちなみに金取引量のうち、資産価値目的:工業・宝飾用=1:1です。

世界の金需要・年間推移:Let’s GOLD

不動産は、住居やオフィスビル、工業など、様々な用途に使え、価値を持ちます。

現物資産と金融資産の価値を比較する

株、金、不動産の価値は、現金(円)で表すことが出来ます。しかし、現金の価値は何で表すのでしょう??結構難問です。

そこで、今回は一般的な「モノ」を使って、これらの価値を比較してみます。かなり違和感があると思いますが、「思考実験」としておつきあいください。

カローラ指数??

実は異なる国の経済力を測るため、「ビッグマック指数」というモノが提唱されています。

ビッグマック指数:Wikipedea

そこで今回は日本における現金、金、不動産の価値を比べるのに、ビッグマック指数に代えて「カローラ指数」を使ってみました。

カローラは高度成長期から今まで続いて製産されているため、様々な価値評価に使えそうです。こちらのサイトを参考にしました。

クルマは高くなったのか? 国民車カローラの価格と平均年収を比較して「カローラ指数」を算出:web モーターマガジン

同じグレードのカローラ1台を買うのに、現金、金、土地がどの程度必要か、計算してみました。

1966年 → 2018年
現金 54.85万円 → 252.72万円
金 717.4g (690円/g) → 556.3g (4543円/g)
土地 2.8平米 (17.5万円/平米) → 0.9平米(297万円/平米):千代田-1区

カローラ1台買うのに必要な量は、現金は増え、金や不動産は減っています。

逆算すると、50年で円の価値は0.22倍に下がったのに対し、金の価値は1.28倍、土地の価値は3.11倍と上昇しています

つまり、不動産、金とも「価値保存」に、とても優れた資産と言えます。

金と不動産の違い

カローラ指数からわかることは、金よりも不動産の方が、価値の上昇度合いが強いという事です。

これは、2つの現物資産の性質から来ています。

金は金利を生まない代わり、保管が楽です。購入して金庫に預けておけば良い。

不動産は金利(収入)を生むのに、手間がかかります。しかし正しい手間を掛ければ、きっちりとした収益を生みます。

実は、円の価値が下がっている

また、カローラ指数でわかるのは、「法定通貨である円の価値が低下している」と言うことです。同じグレードの車を購入するのに、より多くの円が必要になっています。

普段は円を使ってモノの価値を考えているため、円の価値そのものは考えたことがないでしょう。

しかし通貨以外の尺度で円をみると、その価値が年々下がっていることが実感できます。別の言い方をすると、インフレが進行したため、円の価値が下がっています。

まとめ

以上、現物資産の代表である金と不動産をみてきました。

金も不動産も、長い目で見ると、現金より価値保存に優れます

金は扱いが楽ですが、価値上昇幅が少なく、守りの資産
不動産は扱いが大変ですが、価値上昇幅が大きく、攻めの資産

このようにまとめられると思います。

日本は長い間デフレでしたが、コロナ禍で通貨発行量が増えています。新型コロナウイルス感染症の収束後は、ヒトもモノも動くので、インフレになってくる可能性が高い。そうなると、現金の価値が下がります。

金・不動産は、インフレに強い資産です。ポートフォリオに加えることを、検討してみてください。

なお、こちらのブログにあるとおり、現金の価値が下がるときには、株の保有も有効です。

NYダウ 3万ドル乗せに思う貧困化の影:整形外科医のブログ

カローラ一台は

1968年:日経平均(1,714円)の320倍
2018年:日経平均(20,014円)の127倍

株価はざっと2.5倍の価値となっています。

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