振り返ってみると、今まで学校などで金融の授業は受けたことがありません。
でも現代は、お金はなくてはならないモノ。
学校教育で取り上げることは、一見良いように思います。
でも、ちょっと待って!
学校だけに任せておいてはダメです!
理由は3つ。
お金の扱いには、
1)実践が必要
2)ローモデルが必要
3)ポジティブな姿勢が必要
両親が積極的に関与するコトが大切なのです。
実践が必要
投資はその名の通り、自分の資産を投じる行為。
理論ではなく実践です。
しかし学校資料では、実践が盛り込まれていません。
授業では先生がこの点を補うはずですが、
株式投資を行っている教諭は絶滅危惧種。
日本銀行の調査では、株式などに投資しているヒトは合計14.4%。学校教諭も同じでしょう。
一部では投資家が教壇に立つこともあるでしょうが、ほとんどの場合はシロウト。
コレでは成功は、おぼつきません。
生きた教材を通しての学習が必須です。
ローモデルが必要
授業で投資の知識は伝えることが出来ても、感情面は難しい。
投資は感情コントロールがキモです。
例えばドルコスト平均法では、下落しているときにもガマンして買い続ける必要がありますし、
個別株でも暴落時に買う胆力がマスト。
感情コントロールは、自分のお金でやらないと「絶対に」身につきません。
その際、ベテランからのアドバイスが、大いに助けになります。
経営者一族が帝王学を子弟に教えるように、熟練した投資家が入門者を支える事で、大きく成長します。
教えの中には、「君主論」のようなダークサイドも含まれます。
君主論
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保護者がバランスのとれた投資家となり、子供に教えることが大切です。
ポジティブな姿勢が必要
不思議なモノで、お金には「善」と「悪」の顔があります。
どちらの顔を見るかで、投資の成否が分かれます。
「お金は悪」と思っているヒトは、とても多い。
「悪魔」の仮面を見ているヒトは、金融リテラシーが低くなります。
成功している投資家にとって、お金は「天使」。金持ちはニコニコしながらマネーの話しをします。
学校ではお金の仮面を教えません。
お金は「悪魔」か「天使」か?
どちらでもありません。決めるのは人間です。
天使の家庭では子供もポジティブにみて、悪魔ではネガティブに扱います。
金融の授業も、「お金は悪」の子は身が入らず、「お金は善」は興味を持ち、ますます成功します。
家庭で行うお金の情操教育は、ものすごく大切です。
まとめ
資料を見ていて、良い部分もありました。それは借り入れと金融トラブル。
奨学金やクレジットカードも借金であるコト、金利はバカにならないコト、おいしい金儲け話しには裏があるコトなど、
これらは知っていれば避けられるため、とても重要です。
しかし、そもそも学校教育と金融教育は、水と油。
「民族とナショナリズム」で見事に論証している通り、
学校教育は、農耕社会から産業社会へ移行するにしたがい、国民の高度な教育をクニが引き受け、現代に至ります。
民族とナショナリズム
つまり、国の教育制度は労働者を作るモノ。
投資=不労収益とは矛盾します。
あまり学校に期待せず、家庭で教えることが、子供の成功につながります。
「産業時代の到来が、教育をしてナショナリズムを産ませしめる」と、見事な論理の流れで、難しい「民族とナショナリズム」を読み解いてゆく。現代を俯瞰するための課題図書。
国家と資本主義 支配の構造
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