こんにちは、山のクマです。
現在「プリズナートレーニング」という自重トレーニングを、行っています。
以前はダンベルを用いた筋肉トレーニング(筋トレ)をしていましたが、様々な理由で自重トレーニング(自重トレ)に移りました。
これは自分に合っていると感じますし、多くの方にも良いトレーニングになると思います。
今回の記事では、プリズナートレーニングについて、その効果と利点、通常の筋トレとの違いを書きたいと思います。
プリズナートレーニングによる筋肉量と体脂肪率の推移
トレーニングの効果を客観的にみるため、こちらの体組成計を使っています。
タニタ 体組成計 RD-800-BK→Amazon.co.jp
まず、プリズナートレーニングの効果をお示しします。最初の時期は、ダンベルで筋トレをしていました。確かに筋肉も付くのですが、一緒に体脂肪率も上昇しています。
次の時期は、プリズナートレーニングです。筋肉量は増えていますが、体脂肪率はほとんど増えません。
プリズナートレーニングとは何なのか?通常の筋トレとの違いは何か?その効果は?一つずつ解説します。
プリズナートレーニングとは
別名「囚人トレーニング」とも言われています。米国のもと囚人、ポール・ウェイドにより書かれたこちらの本が発端となっています。
プリズナートレーニング→Amazon.co.jp
囚人たちが刑務所の中で行っていたトレーニングを、体系化しています。一言でいうと「徐々に負荷を増やしてゆく自重トレ」です。
一般の自重トレは、たとえば腕立て伏せなら
・通常の腕立て伏せ
・膝つき腕立て伏せ(負荷小さい)
・足を高くする腕立て伏せ(負荷大きい)
などのバリエーションのみです。もっと種類はあるのかもしれませんが、かなりマニアックになってきます。
しかしプリズナートレーニングは、どのような人でも最も軽いレベルから始め、徐々にステップアップしてゆくよう、指示されています。はじめの段階を飛ばしてしまうと、後のレベルがこなせなくなるのです。
徐々に負荷を上げるよう設計されているため、始めやすく、関節を痛めることがとても少ない。これが、大きな特徴です。
食事については、ほぼ言及していない
通常の筋トレでは、脂肪を少なく、炭水化物もあまりとらず、良質なたんぱく質を摂り、筋トレ後はプロテインを飲むよう、指示されます。
しかしプリズナートレーニングでは、これがいっさいありません。
まあ、収容所内ですから、自分が食べたいものは食べられないわけです。そのような中でも、自重トレで筋肉をしっかりつけているわけですから、説得力があります。
プロテインも全く推奨していません。と言うより嫌っています。
現在のレベル
プリズナートレーニングを始めてから、約1年経ちました。現在のレベルは、以下の通りです。なお、各レベルの詳細は、こちらを参考にしてください。
腕立て伏せ:レベル5
スクワット:レベル7
腹筋:レベル9
懸垂:レベル3
ブリッジ:レベル6
逆立ちプッシュアップは、まだ手を付けていません。腕立て伏せがレベル6をこなせるようになってから考えます。
懸垂は、多くの人が苦労していますね。私もなかなかレベルアップできていません。懸垂のマシンは、こちらを使用しています。
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なぜ体脂肪率を上げずに筋肉を増やせるか?
以下のような点が寄与していたと考えています。
関節を痛めることが少なかった
強度を徐々に上げていくため、関節を痛めることがほとんどありません。たまに少し痛めることがあるのですが、ダンベルの時に比べると回復が早いです。
自重トレは多関節運動となるため、一つの関節にかかる負荷が少い事が理由でしょう。
ケガがほとんどなかったため、トレーニングを休む必要がありません。これが筋肉量を順調に増やせる要因でしょう。
プロテインを飲まなかった
ダンベル筋トレをしていたころは、トレーニング後プロテインを飲んでいました。
プリズナートレーニングになってからは、一切プロテインを飲んでいません。その代わり、夕食直前にトレーニングを行い、筋トレ後早期に栄養が摂れるようにしています。
以前プロテインを多めにとっていた時には、脂肪肝になってしまいました。かなり身体に負担がかかるのかもしれません。
プロテインをやめたことが、体脂肪率を増やさなかった大きな要因と思います。
毎日筋トレをやった
以前は全身の筋トレを週2回、やっていました。しかしプリズナートレーニングは1日1つの部位だけ、1週間で5日トレーニングを行っています(2日は休み)。
筋トレをやることで様々な体内物質が出て、トレーニング部位以外の筋肉にも、良い影響が出ることが分かっています。
毎日、部位を変えて筋トレを行うことで、筋肉量の安定した増加が得られたのではないかと思います。
プリズナートレーニングの効果について
次のような効果を実感します。
・体が安定した
・長距離歩行、山登りが楽になった
プリズナートレーニングは、体幹部がいやでも鍛えられます。そのため、立ち上がる、歩く、走る、坂や階段を登る・降りる、といった日常生活に必要な動作が鍛えられています。
これも多関節運動のメリットです。
患者さんへの運動指導に役に立つ
生活習慣病患者さんへの運動指導は、教科書的なデータや知識だけではなく、自分の経験を元に行う事で、説得力を上げることが出来ます。
プリズナートレーニングは、
・怪我をしにくい
・フレイルのヒトでも軽い負荷から始められる
・日常生活の動きに沿ったトレーニングである
・体幹部が鍛えられるため、転びにくくなる
などの長所を持つため、運動指導に役に立ちます。
まとめ
以上、プリズナートレーニングについて書いてきました。
器具もほとんど不要です。軽い負荷から始めるため、ケガが少なく、ADL(Activity of Daily Life)が改善します。そのため患者さんの運動指導にも役立ちます。
プリズナートレーニングは、多くの方にオススメできる自重トレと思います。参考にしてみてください。