こんにちは。山のクマです。
現在、婚活市場で医者は大変人気です。結婚相談所に来る女性で、医者と結婚したいと考える人は4割程度だろうと、こちらの記事に書かれています。
婚活女性の4割が患う「医者と結婚したい病」の歪んだ理由
一方、医者はどう思っているのでしょう?
医者だけが参加するオンラインサロンとTwitterで、次のような質問がありました。
「医者と結婚したいという異性と、結婚したいですか?」
男性医師の答えは、
・オンラインサロンでは「Yes」はゼロ。
・Twitterでは「Yes」11%、「No」60%(残りは無回答)。
つまり、男性医師は「医者と結婚したい」という女性とは結婚したくない。
多くの女性にとって、これは衝撃的な事でしょう。
なぜ医者は、このように思うのでしょうか?
それは、「自分が利用されていると感じる」からです。
では、どのような女性が、結婚相手として選ばれるのでしょう?
それは「医者の仕事を理解しようとする人」です。
今回の記事では、医者が「結婚したい人」「結婚したくない人」の特徴を述べ、あわせて、医者の仕事を理解するのに良い小説、ドラマを紹介します。
なぜ「医者と結婚したい」という人と、結婚したくないのか?
「医者と結婚したい、その心理とは」と、こちらネット記事に書いてあります。
・自分のステータスを高めたい
・夫の職業を自慢したい
・医者の妻として自分を誇りたい
・趣味や習い事にお金がかけられる
・安定した生活を送れるから
・経済的に余裕のある生活が送れる
・何かあったときに頼れる
・子供への教育を充実させやすい
非常に正直ですよね。気持ちはわかります。しかし、
「医者という立場の夫を利用して、自分が楽したい、良い思いをしたい」
と言っているのと同じです。そのような人とは、医者は結婚したくありません。
なおこちらの記事、
「医者の妻は思っているよりもラクじゃない」
とも書いており、正直な内容になっていると思います。
なぜ「医者の仕事を理解しようとする人」と結婚したいのか?
それは、医者夫婦の生活に関わってきます。次の2つの場面を想像してください。
夜中の2時、連絡なしに夫が帰ってきました
医師夫:「今日、患者が急変(急に具合が悪くなること)して、大変だった。遅くなってごめんな」
妻:「あー、お疲れ様。風呂沸いてるから。先に寝てるね」
久しぶりの休み、レストランで食事中に医者夫のスマホが鳴りました
医者夫:「悪い、吐血(血を口から吐くこと)だわ、緊急内視鏡に行ってくる」
妻:「あー、お疲れ様。会計しておくから。でも、この埋め合わせ、後でしてね」
上の状況は、医者家庭では「あるある」です。もし妻が夫の仕事を理解していないと、
「何時だと思っているの!仕事中でも電話の一本くらいよこしてよ!」
「え、休みなのに病院に行くの、それに「トケツ」って何?」
こうなってしまっては、夫婦仲は悪くなる一方です。
では、どのような人が医者の仕事を理解しやすいのでしょう?
・自分で考えて行動できる人
・自分から学ぼうとする人
・医者と対等に話せる人
この3つが、大切です。
自分で考えて行動できる人
つまり、自立している人です。医者は緊急時に家のことを妻に任せ、病院に直行しなければなりません。
また、他のスタッフに指示を出して患者さんの治療に当たります。自分の指示で患者さんの状態が変化するため、神経をすり減らして、仕事にあたっています。家に帰ったら、何も考えずにぼーっとしていたい、という事も良くあります。
妻がテキパキと家のことをしてくれると、本当にありがたい。ただ、「あなた、ゴミ捨ててきて」など、当然夫にも家事をやってもらう関係性は必要です。
周りを見ると、開業医の奥さんは大変気配りの出来る人が多い。彼女らはスタッフの面倒を見たり、保健所との折衝に出かけたり、銀行員と資金繰りについて相談したりと、自分の頭で考えて行動する場面が大変多くなります。
自分から学ぼうとする人
医者から全ての医学知識を、妻に伝えることは出来ません。妻の方がスマホで調べるなり、夫に時間があるときに聞いて理解しないと、もやもやがたまってしまいます。また医者夫も、家では医療の話が出来ず、面白くありません。
医者夫:「いやー、今日の子喘鳴がひどくてさ、」
妻:「ゼイメイ?(スマホで調べて)ああ、気管支喘息ね。息苦しそうだった?」
と受けてもらえると、話も通じやすいし、家庭でリラックスできます。
医者と対等に話せる人
医者の仕事は、体験しないとなかなか理解しにくいモノです。わからないものはわからないと、夫にしっかり話せる人が良いですね。
また医者はどうしてもワーカホリックになりやすい。そのままにしておくと、家庭を顧みない夫が出来上がります。デート中に夫が病院へ直行する場面でも、「この埋め合わせ、後でしてね」と釘を刺しておくことで、家庭に目を向けさせるきっかけになります。
医者と対等にと言われても、なかなか難しいかもしれませんが、夫の知らない分野をよく知っていると、医者夫と同じレベルで話せるのではないでしょうか。
例えば開業医の奥さんは、お金の勘定に長けていたり、スタッフの心をつかんでいたりして、院長と対等か、場合によってはそれ以上に重要なポジションとなります。
勤務医の奥さんの中には、PTAの役員や町内会の役職をしている人がいます。彼女たちは周りと上手におつきあいすることで、家族が地域に溶け込めるようにしています。
女性医師も同じ考えを持っている
女性医師は、自分の仕事を一番理解してくれるひと、つまり男性医師を選ぶ傾向があります。
また尊敬できる人と結婚したいと考え、同じ仕事を持つ男性医師の中から良い人を選ぶ、という場合もあります。
そのため、女性医師は男性医師と結ばれることが、多いのでしょう。
医者の仕事を理解するには
我々医者も、パートナーには仕事を理解して欲しい。しかし医者がどのような感覚で患者さんの診療に当たっているかは、同じ医療関係者であっても、なかなか伝わらないモノです。
医療小説・ドラマで、医者が感じる臨場感を体感してみてはいかがでしょう。
白い巨塔
田宮二郎主演の往年のドラマ、唐沢寿明主演の近年のドラマも良いのですが、ぜひ山崎豊子さんの小説を読んでみて下さい。設定は古いのですが、今でも医者の考え方はよく伝わってきます。
財前教授は、当時診断が難しかった噴門部胃がん(胃の入り口に近いところのがん)を見事に見つける名医ですが、患者さんへの対応がまずかったため、裁判に負けてしまいます。これは現代でも同じです。
また財前教授も自分の病気の診断、治療は、敵である東(あずま)教授や里見助教授に頼っています。この理性的な考え方も、医者らしい。
まあ、教授職はこの時代ほどいいモノでもなく、教授戦で札束が飛び交うことはないと思いますが、医局の理不尽さは今も同じです。
ER
アメリカのモノですが、私が一番好きな医療ドラマです。急患室での緊迫感、医者の心の動き、処置の実際など、本当に医療処置をやっているかと勘違いするほど、完成度が高い。
医者がプライベートに戻ったとき、仕事と家庭に板挟みされる葛藤も、よく描かれています。個性豊かな医者が登場しますので、好みのドクターに感情移入してみると、医者の本当の仕事を体験することが出来ると思います。
JIN
JIN -仁-【TBSオンデマンド】→Amazon.co.jp
漫画が原作となっていますが、ドラマの方を紹介します。脳神経外科医・南方仁(みなかた・じん)が江戸時代にタイムスリップして、様々な医療行為を行います。彼を演じる大沢たかおさんがイイ。
江戸時代という、十分なクスリも道具もない中で最善を尽くす姿は、医者スピリットそのものです。
現代でも、国境なき医師団は発展途上国という限られた医療環境のなかで、最善を尽くしています。
南方仁に感情移入できると、医者の仕事の本質、プロとしての誇りを感じてもらう事が出来ると思います。
まとめ
以上、医者が結婚したい相手について、既婚男性医師の目線で述べてきました。
実際男性医師の結婚相手は、7割が同じ医療業界です。
1位 ナース 30.7%
2位 女医 23.8%
3位 その他の病院スタッフ 15.9%
4位 OL 14.4%
5位 その他
医者が選ぶ妻の特徴は? 若手ドクター1000人アンケートの結果
一般女性はなかなか男性医師と結婚することは難しいのが現状ですが、それでも14-15%のドクターは、一般女性を選んでいます。
実際私の周りにも、すてきな方々がいます。彼女たちは、勤務医の生活を支え、開業医を手厚くサポートしています。
医療関係者であっても、そうでなくとも、最も大切なのは結婚相手の仕事を理解すること。これは男性医師、女性医師とも一緒です。
結婚相手を探している人、また既に結婚している人も、どうか参考にしてください。