- 医師の実質賃金は、インフレと制度改定によりマイナスに転落しており、従来の長時間労働だけでは資産を守れません。
- 富裕層はr>g(資本収益率>賃金上昇率)の法則を活用し、過去5年間でインフレ率を圧倒的に上回る資産増加を達成しています。
- 多忙な医師にとって、「投資の仕組み化」こそが、経済的不安から脱却する確実な資産防衛戦略です。
- 自動積立を設定し、「インデックスファンド」と「ゴールド」を組み合わせることで、時間と手間をかけずに着実に資産を構築できます。
医師の「手取りが減る」時代は終わった:多忙なドクターのための「投資」による資産防衛宣言
「『働き方改革』で当直が減った。収入のメインだった残業代は減り、生活水準の見直しが必要だ。」
「勤務時間が減っても、サービス残業が増えるだけ。実質的な労働時間は変わらず、賃金だけが減っており不安。」
「特定疾患療養管理料の見直しは、内科診療所にとって悪意を感じるほどの報酬削減。収入は10%以上減った。」
「医療機器や消耗品の価格がすべて上がっているのに、診療報酬は一定。このままでは閉院も考慮しないといけない。」
これらは疲弊した医師たちの、切実な声です。
2024年の制度改革以降、医師はどれだけ患者のために尽くし、命と向き合っても、手取りが減り続けるという理不尽な現実に直面しています。
勤務医なら「残業代・バイト代の制限」、開業医なら「診療報酬のマイナス圧力」──以前の「医師神話」は完全に崩壊しました。
もはや、長時間労働で資産を増やせる時代は終わったのです。
むしろ、高い税率と社会保障費によって、あなたは必死に稼いだ給与の多くを「制度」に持っていかれています。
この理不尽な経済的不安から脱却するために、本ブログが提案する確実な解決策が「投資」です。
「投資」はギャンブル的な投機ではありません。
これは、減り続ける手取りを補い、あなたの尊い労働で築いた財産を、物価高や制度変更から確実に守るための「資産防衛戦略」です。
「このままでは将来が不安だ」という受動的な思考を止めましょう。
私たちが目指すのは、自分の未来を他人に委ねない「経済的な自立」です。
もちろん、手術や外来で多忙なあなたに、市場の張り付きは要求しません。
本ブログで解説するのは、無理なく着実に成果を出せる、再現性の高い「投資」の「仕組み化」ロードマップです。
まずは現状から見てゆきましょう。
あなたの実質賃金は、すでにマイナスです
先生方、日々の診療で忙しい中、「前よりも生活が苦しくなった」と感じていませんか? それは気のせいではありません。
まず、私たちの生活を直撃しているのが、止まらないインフレ(物価上昇)です。
- 2020年1月と比較して、消費者物価指数(CPI)は約6%~9%上昇
- 食料品に至っては、品目によっては30%以上の値上がり
一方で、医師の賃金はどうでしょうか?
残念ながら、微増の域を出ず、一般会社員と同じくプラス3%~5%程度です。
これは何を意味するか?
インフレ率を加味したあなたの実質賃金は、すでにマイナスに転落しているということです。
必死に働いて増やしたはずの給与が、気づかないうちに価値を失っている――これこそが「医師家庭でも生活が厳しくなった」と感じる根本的な原因です。
さらに、「働き方改革」や「診療報酬マイナス改定」による年収減が追い打ちをかけています。
もはや、長時間労働で稼ぐという旧来の戦術は通用しません。
あなたの専門的な労働力をすり減らすだけでは、このインフレという見えない税金には対抗できません。
では、「投資」はインフレに勝てるのでしょうか? 次のセクションで、その驚くべき答えを提示します。
インフレに圧勝した「投資リターン」の現実
あなたの給与明細や診療報酬の数字と比べてみてください。2020年1月頃を基準とした、主要な投資対象の上昇度合いです。
| 資産クラス | 上昇度合い(2020年1月比) | ポイント |
|---|---|---|
| 金(ゴールド) | +100% ~ +130% | 究極のインフレヘッジとして機能し、2倍以上に高騰。 |
| 株式(日経平均) | +60% ~ +70% | 過去最高値を更新。世界経済の成長の恩恵を享受。 |
| 不動産(東京新築) | +40% ~ +50% | 富裕層の「持ち合い」により高騰継続。 |
これらの数字は、先に見たインフレ率(6%~9%)や医師の賃金上昇率を圧倒的に上回っています。
このわずか5年で、「投資をした人」と「投資をしない人」の間には、もはや取り返しのつかないほどの、驚くべき差がついてしまいました。
野村総合研究所(NRI)のレポートによると、2020年と比べて2023年の富裕層の資産はプラス24%、超富裕層はプラス36%に増加しています。
彼らは、あなたが必死に働いている間、「値上がりする資産を保有していた」という、ただそれだけの行為で、さらに大きな富を築き上げたのです。
これは、経済学の原則「r>g」として既に知られています。
医師が今、認識すべき「r>g」の原則
資産上昇率が賃金上昇率を上回るこの法則は、トマ・ピケティが『21世紀の資本』で既に論じた「r>g」という不等式です。
この構造を医師の経済状況に当てはめるとこうなります。
資産増加率(r)>>>インフレ率>賃金上昇率(g)
「資本が生み出すリターン(r)は、賃金の上昇(g)よりも大きい」という冷徹な現実です。
医師という高所得者であっても、この原則から逃れることはできません。
あなたの専門的な労働から得られる賃金の上昇(g)は、外部の制度に押さえつけられています。
しかし、あなたの資本を投資に回し、「r」の力を活用すれば、減り続ける手取りを補い、経済的な自立を目指すことができます。
そう、投資で資産が増えれば、賃金の低い大学病院でも、安心して自分の好きな研究・臨床を極めることが出来るのです。
投資こそが、医師の年収減少不安を解決する道です。
しかし、手術や外来で多忙な先生にとって、最も貴重なリソースは「時間」です。
では、どうやって投資の時間を捻出するべきでしょうか?
「時間がない」を言い訳にしない自動積立戦略
多忙な医師の先生に最もお勧めできるのが、「自動積立預金」と「自動積立投資」による「仕組み化」です。
一度設定すれば、あとはシステムが自動で働き続けてくれる「セット&フォーゲット(設定したら忘れる)」アプローチです。
- 積立預金で緊急時の生活防衛費を確保
- 積立投資でインフレ対策を自動実行
購入する金融商品は、世界経済の成長に乗る「インデックスファンド」と、株式暴落時の保険となる「ゴールド(金)」の組み合わせがベストです。
この二種類は相関係数が低く、リスクを抑えながら安定したリターンを目指せる抜群の分散効果をもたらします。
この仕組み化の最大のメリットは、投資資金が「先取り」で引かれるため、残った給与で生活することになり、強制的に節約生活が身に付くことです。
これから先、AIバブル崩壊による株価下落が想定されても、ひるまずに積立を継続することこそが、10年先の確かな安心を作るのです。
銀行・証券口座残高が増えていくことを確認するたびに、将来への不安が減っていくことが実感できるでしょう。
医師よ、この構造的欠陥に「仕組み化」で対抗せよ!
本ブログは、医師の皆様が直面している経済的な現実は、もはや「頑張り」だけでは乗り越えられない、構造的な欠陥にあることを示しました。
私自身、循環器専門医として働いていた過去や、現役の開業医としての経験から、「働き方改革」という甘い言葉のウラに隠れた「医師の給与抑制」や、「生活習慣病患者の総合治療管理目的」という建前に秘められた「診療報酬抑制」に、強い憤りを感じています。
「人の命と向き合う仕事」という高い志を持って、身を削って働いてはいるが、心が折れる瞬間がある。
そして、社会問題となっている「直美(ちょくび)」も、結局のところ、これらの構造的欠陥が原因で生まれているのです。
それでも現場で踏ん張っているドクター達に伝えたい。
「投資を『仕組み化』することで生活防衛をできる」と。
医師としてのキャリアと並行し、投資の自動化という「防護壁」を築き、あなた自身の未来は、あなた自身の力で守りましょう。
2025年秋に急上昇したゴールドの真実。




