診療所経営

コロナ禍でも潰れないクリニック【3つのポイント】

コロナ禍でも潰れないクリニック【3つのポイント】
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令和4年度がはじまりました。

とうとう花粉症に入学してしまった、山のクマです。

患者さんの様子を見て「つらそうだなー」と思ってましたが、

こんなにつらいモノなんですね。あーあ。

つらいと言えば、資金繰りに窮しているときもツラいですよね・・・。

4月からコロナ融資の返済がはじまるところもあります。

でも、返済できずに廃業するところが結構出てきそうなんですよ。

ウチの患者さんにコンサルタントがいるんですけど、

既に三行半を突きつけられているところがあるとか。

一般診療所は大丈夫なのだろうか?

そんな彼が、興味深いことを言っていました。

銀行が助けるのは、次の3つ。

・後継者がいるところ
・良い顧客がいるところ
・他で作れないモノを提供しているところ

クリニックも同じ。

閉院に追い込まれているのは、後継者のいない高齢ドクターです。

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ウクライナ情勢で隠れていますが、現状をみてみますね。

18%はヤバい

週間ダイヤモンド2022年4月2日号に、目を引く記事がありました。




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コロナ融資のウチ、コロナと無関係な不健全経営企業への貸し付けが18%にもなるそうです。

これ、バブル崩壊時の信用組合における不良債権比率より高いんですよ。

借りたはイイけど、そもそも返済能力がない。

もともと無理ゲーでしょ・・・。

さらに気になるコトがあります。

コロナ融資は短期決戦

政府はどこからお金を引っ張ってきているんだろう?

1年未満の短期国債なんです。

1年以内に返さなきゃいけない。本当に短い。

その上、令和4年度の短期国債発行額は減らす予定です。

「とっとと返済をはじめるように」

クニの声が聞こえてきます。

日銀・政府は、コロナ禍の資金繰り支援策を令和4年3月で打ち切る検討していたようです。

ところが、令和4年6月末まで延長されました。

どうみても参院選の選挙対策ですね。

ヤバい企業は、もう2ヶ月クビの皮がつながったとしても、その後は・・・。

とあるコンサルタントの話

高血圧で通っていたんですけど、

昨年末から血圧が上がり、寝られない日々が続いていました。

コロナ融資で企業と銀行の間に入って、返すの返さないのって交渉していたそうです。

高度のストレスがかかったんですね。

ところが、3月の診察ではスッキリした顔。不眠は解消し、血圧も正常化していました。

話を聴くと、ヤバい取引先は銀行がサービサーに任せたため、間に入ることがなくなったそうです。

「銀行が見放した」ワケです。

こんな感じですから、4月から、遅くとも6月には倒産する企業がドンドン出てくるんじゃあないでしょうか。

医療機関は?

気になるのがクリニック。大丈夫なんだろうか?

実は、コロナ禍で既に閉院したところが多数あります。

日経メディカルでも記事になっていました。

その多くは高齢院長。

後継者もなく閉院を考えていたところに、コロナ禍で売り上げ減少。

自身の健康も考えて、閉院。

2021年のデータが出ました。

ウチにもそこの患者さんが流れてきました。

世代交代が一気に進んでいます。

コロナ禍でどの程度経営が悪化したのか?ちょっと古いですが中医協が2020年4月~2021年3月のデータを元にまとめています。

・個人医院、医療法人とも4-7%の減益
・コロナ患者の受け入れによる減収幅の差はない
・医者個人の収益は、医療法人で減少、個人では増加

診療科別の分析はしていませんが、思ったほど悪くありません。

ただ小児科、耳鼻科、内科、外科のクリニックは未だに経営が厳しいと思うので、

コロナ禍直前に大量に借り入れているところはヤバいと思います。

まとめ

前出のコンサルタントの指摘は的確です。

繰り返しますが、銀行が助けるのは、

・後継者がいるところ
・良い顧客がいるところ
・他で作れないモノを提供しているところ

クリニックの危機は、コロナ禍だけではありません。

国家財政の逼迫から診療報酬費が削られるコトも想定する必要あります。

生き残るためには、体力があるウチにこの3つを作り上げる必要があると感じました。

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