こんにちは、山のクマです。
このブログを読んでいる方には、これから開業を考えているドクターもいるでしょう。
でも、開業医はシビアです。
周りのクリニックを見ても、流行っているところ、流行っていないところが、はっきりとわかります。
ネット上には様々な原因分析がありますが、
実際開業しているドクターからの視点はありません。
そこで今回は、クリニック成功を町医者の視点で解説します。
ポイントは7つ。
実は、失敗ドクターから学ぶことが早道です。
失敗するドクターとは?
様々な開業医と付き合いがありますが、
流行っていないドクターには7つの理由があります。
全て心理的なモノです。
健康管理できない医者
まずはコレでしょう。
開業医は自営業ですので、自分以外には自分を管理する人はいません。
最近だと働き方改革で、勤務医も強制的に有給を消化するようですが、
開業医は全くの自己責任です。
休むと収入減になるため、無理しても診療する傾向にあります。
でもカラダを壊して長期休業、果ては廃業に追い込まれる事もあります。
カラダが資本です。
健康管理がデキない医者は勤務医の方が良いです。
人任せの医者
開業準備をはじめると、様々な人が寄ってきます。
医療機器メーカー、コンサルタント、薬の卸などなど。
実は開業している先生のほとんどは、
業者の言いなりになっています。
楽は楽ですが、多くのお金を吸い取られます。
しかも楽して開業すると、
経営が傾いたときに人のせいにばかりして、
立て直すことが困難になります。
開業時は様々な業者さんとのお付き合いは必要ですが、
人任せにする先生はクリニック経営で苦労します。
自分のスタイルを変えない医者
これは一見良いように見えますが、
クリニックには病院と比べて、本当に幅の広い患者さんが来ます。
患者さんの医療ニーズも千差万別。
自分の診療スタイルだけを通していると、対応できる患者さんが限られます。
一人一人の状況に応じて医療を提供できないと、
患者数が伸びません。
診療だけやりたい医者
「俺は診察だけしたいんだ!」と開業する先生が多いと思います。
病院の地位が上がると雑務が増え、診療がデキない!
開業すれば患者さんだけ診ていればいい!
経理は奥さんに任せて・・・。
こういう先生は失敗します。
開業医には様々な雑務が待っています。
医師会、メーカー、市町村、保健所、消防署、健康保険組合、金融機関などなど。
その量は勤務医の比ではありません。
しかも家族に丸投げすると、銀行から「経営のわからない院長」とレッテルを貼られ、
融資が厳しくなります。
診察だけやっていたい先生は、はっきり言って勤務医の方が良いです。
コメディカルと上手くやれない医者
病院の中で医者は頂点です。
コメディカルと上手くやれなくとも、何とか勤務できます。
しかし開業医は、スタッフを雇う必要が出てきます。
コメディカルである自院職員と上手くやれないと、
遅かれ早かれ、クリニックは潰れます。
院長とスタッフの中が悪いと、不思議と患者さんにもわかるんですよね。雰囲気悪いって。
コメディカルを見下しているドクターは、開業してはいけません。
「お金は汚い」と思っている医者
コトバには出さなくとも、深層心理でこのように思っている人は多いです。
でもお金は汚くもキレイでもありません。単なる道具です。
お金に付いている人間の手垢が汚いのです。
クリニック経営はお金の使い方が上手くないと、回りません。
お金は道具として割り切り、キレイに使える先生が成功します。
贅沢が大好きな医者
開業医は昔ほど儲からなくなりました。
勤務医の時代には「給与」という定期収入がありますが、
開業医は収入が安定しません。
特に開業当初は、院長の収入ゼロで回さなければいけないときもあります。
贅沢が大好きなドクターは、こんな時に心が折れてしまい、
開業したことを後悔しはじめます。
ドクターの中には贅沢な人が多くいます。
しかも「贅沢している」意識がないのがやっかい。
医者コミュニティーを脱出して質素に暮らせるか。
ココが成功と失敗を分ける分水嶺となります。
成功するドクターとは?
失敗するドクターの裏返しです。まとめて表にしました。
・自己管理できる医者
・主体的に問題に取り組む医者
・状況に合わせた診療をする医者
・会計・経営を勉強する医者
・周りとコミュニケーションをとれる医者
・「お金は道具」と思っている医者
・貧乏生活に慣れている医者
まとめ
開業医時代、とても頼りになる先輩がいました。
患者さんからは慕われ、コメディカルからは頼りにされ、
診療の造詣も深い。
しかしその先生が開業した後、流行っているとは聞きません。
一方、ごくフツーの先輩が、
行列の出来るクリニックを作り上げました。
デキる勤務医が成功するわけではありません。
これから開業を考える先生方は、
自分が開業医向きなのか、勤務医向きなのか、
良く考えてから動き出すことをオススメします。