こんにちは、山のクマです。
面白い本を見つけました。こちらです。
ビジネスで勝つネットゲリラ戦術詳説→Amazon.co.jp
一言で表現するなら、令和時代のランチェスター戦略です。今回はこの本を取り上げ、診療所への応用を考えてみます。
ランチェスター戦略とは
こちらのブログで示したとおり、診療所の集患・増患に、ランチェスター戦略は非常に威力を発揮します。
その骨子は、狭いエリアを設定してリソース(営業手段)を集中させる、つまり接近戦を行うことです。
そのため、少ない宣伝費しか使えない診療所でも、見込み患者さんに集中的にアプローチできます。
狭いエリアでシェア1位を取ると、競合相手の侵入が難しくなるため、長い期間安定的な地位を確保できます。
ネットゲリラ戦術について
この本で著者は、従来の大企業は大きなリソースを投入できるが、動きがのろいため、今のネットビジネスについて行っていないと。指摘しています。
そのため、身軽な個人がSNSやブログで、大企業顔負けの活躍が出来ていると分析しています。
書かれている戦術を見ると、まさしくランチェスター戦略に則っています。
ランチェスター戦略が花を開いた1990年代から2000年代までは、ネットは大企業中心のモノでした。
従って中小企業が参入して成果を出すのは、ほんの一部だけだったのです。
しかし、2010年代に入り、SNSが盛んになると、ネットビジネスのルールも変わりました。
今や中小企業どころか個人が、ネット上で大きな力を持っています。そのため、力のない個人でも、大企業に対して裏技的に戦えるようになりました。
これにはGoogleが大きな役割を果たしています。
当院のオフィシャルサイトでも、かかりつけ患者予備軍の人たちは、自分の症状を打ち込んで、診療所を探して来ています。
そのため、検索後はトップページにたどり着くのではなく、各コンテンツ(各疾患について書いたページ)にたどり着いています。
Googleは、ユーザーにとって役に立つサイトを優先します。結果、当たり障りのない大病院のサイトより、狭く深く作った個人院のコンテンツが検索上位に来ることになります。
以上のように、令和時代には、ネットをフルに使ったゲリラ戦が有効なのです。
ルールは変わり続けている
本著で作者は、
ビジネス界が、戸惑っています。ルールが変わったのに、新しいルールブックがないからです。
と述べています。
そう、令和時代はルールが変わったのです。もっと言うと、これからも変わり続けます。
今後は、変わり続けるルールに合わせることが出来る、身軽な個体が生き残ってゆくと思います。
診療所は弱小企業ですが、身軽な分、ルール変更に対応可能です。必要なのは、柔らかい頭と、広く情報収集できる感度です。
まとめ
ネットゲリラ戦術は、単に個人に応用できるモノではありません。町医者にも応用可能です。
ただ注意点は、この本には炎上などの過激な戦術も書かれているため、医療機関としては「使えるモノ、使えないモノ」を選びながら、自院の戦術として採用する必要があります。
なお、同じようなベクトルの本として、こちらもお勧めです。参考にしてみてください。
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